変化記号「×・♭♭」・幹音と派生音

  • ダブルシャープは、半音つ(全音)げる、
  • ダブルフラット は、半音つ(全音)げる

という意味です。

♯・♭・×・♭♭が付いてる音のことを、派生音はせいおんと言います。

それ以外の音のことを、幹音かんおんと言います。

今日の授業の大事なところは、こんな感じ↑です。


音名の章

  1. 変化記号「×・♭♭」・幹音と派生音←今ここ
  2. 音名(英語・日本語)
  3. 音名(ドイツ語)

※今分からなくても大丈夫なところは、緑の字で書きます

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授業


ハナ先生

それでは、楽典の授業を始めます

×(ダブルシャープ)と♭♭(ダブルフラット)

  • シャープは、半音上げる
  • フラットは、半音下げる
  • ナチュラルは、元に戻す

これらの記号↑を変化記号といいます。

けど、変化記号はこの三つで全部じゃありません

実は五つあります。

残り二つは、ダブルシャープダブルフラットです。 

  • ×ダブルシャープは、半音つ(全音)げる
  • ♭♭ダブルフラットは、半音つ(全音)げる

という意味になります。

幹音と派生音

♯・♭・×・♭♭が付いてない音のことを、幹音かんおんと言います。

が付いてる音は、全部幹音になります。

逆に、♯・♭・×・♭♭が付いて音のことを、派生音はせいおんと言います。

鍵盤だと、幹音派生音になりますね。

でも、「ミ♯」「ファ♭」「シ♯」「ド♭」も白鍵ですけど、これは派生音ですので注意です。

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くどい質問

幹音の「幹」は新幹線の「幹」


ハナ先生

ハテナ君。「かんおん」って漢字で書いてみて

ハテナ君

乾音

こう↑だっけ?


ハナ先生

私の予想通りに、間違えてくれましたね♪


ハテナ君

ムカ……


ハナ先生

音」の「幹」は「新幹線しんかんせん」の「幹」です。

「木のみき」の「幹」でもありますね。

かわく」の「乾」じゃありません


ハテナ君

音」なら「乾いてる音」って覚えられるんだけどなあ……

  • ♯や♭がついてる音れてる感じ、で、

  • ♯や♭がついてない音乾いてる感じ

みたいな?


ハナ先生

あー……確かに、気持ちは分かる気がします。

でも、それだと漢字を間違えてしまいますね。

こういうの↓はどうでしょう?

  • 木の幹幹音、で、
  • 派生音


ハテナ君

なるほど

変化記号がついてたら派生音?


ハテナ君

変化記号がついてたら派生音、ついてなかったら幹音ってこと?


ハナ先生

うーん……しい、かな

ハテナ君

なんで?

どっか違うの?


ハナ先生

変化記号って、♯・♭・×・♭♭・のことですよね?


ハテナ君

あー、♮も変化記号なのか


ハナ先生

はい。変化記号「♮」が付いたら、派生音じゃなくて幹音になります。

なので「変化記号がついてたら派生音、ついてなかったら幹音」っていうのは、ちょっと違います

♮の本当の意味


ハナ先生

♮って、なんですか?


ハテナ君

元に戻す記号?


ハナ先生

正解です。ちゃんと覚えていますね♪

でも、今日からは「不正解」にしたいと思います。

「♮元に戻す」は今日から不正解!

ハテナ君

……え?


ハナ先生

今までは、分かりやすいからそうやって言ってきました。「元に戻す」って、分かりやすいでしょ?

けどこれって、実はちょっと正しい言い方ではないんです

ハテナ君

なんで?


ハナ先生

たとえば、


ハナ先生

この↑矢印の音って、何の音ですか?


ハテナ君

普通の「ファ」


ハナ先生

♯も×も付いてない「ファ」?


ハテナ君

おう


ハナ先生

正解です。

ですけど、もし「♮元に戻す」だったら、不正解になっちゃうかもですよ

ハテナ君

???


ハナ先生

だって、ほら


ハナ先生

もともと「ファ♯」だったんですよ。

それが「ファ×」に変化したんです。

これを元に戻すのなら、「ファ♯」に戻さなくちゃおかしいですよね


ハテナ君

あー……確かに。

でも「ファ♯」に戻すのは違うんだろ?


ハナ先生

はい。この「ファ♮」は普通の「ファ」に戻します。これが正しい楽譜の読み方です。

でも「元に戻す」って言い方だと、


ハナ先生

これ↑も正しいことになっちゃいます。

なので、今日からは「♮元に戻す」を不正解にします。

そして、幹音にする」を正解とします


ハテナ君

幹音……♯・×・♭・♭♭が付いてない音、だよな?


ハナ先生

そのとおり。

これなら、さっきの楽譜でも


ハナ先生

正しく読むことができます

まとめとあとがき

まとめ

あとがき


ハテナ君

まさかとは思うけど。

調号に×・♭♭は付かないよな?


ハナ先生

普通は付けません。

無理やり付けることはできますけど


ハテナ君

っていうかさー、×・♭♭って必要なの?


ハテナ君

これ↑だってさ、

「ファ×」は「ソ」だし、「ファ♭♭」は「ミ♭」だし……だったら「ソ」「ミ♭」でいいじゃん


ハナ先生

はい……気持ちは、とってもとっても分かります。

分かるんですが……

「ファ×」を「ソ」にしたり、「ファ♭♭」を「ミ♭」にしたり、勝手にそういうことをしてはいけません


ハテナ君

なんでー?


ハナ先生

うーん……その辺をちゃんと説明すると、長くなっちゃうんですが


ハテナ君

うわ、めんどくさ。ガチな説明はしなくていいから。

カンタンに説明して。でも、分かりやすくね


ハナ先生

……ハテナ君、なんだかエラそうですね


ハテナ君

あ……怒った……?


ハナ先生

いえ、怒っていませんよ?


ハテナ君

なんか、怖い


ハナ先生

いいですか?

まず、例えば、「ファ×」は和声短音階わせいたんおんかい旋律的せんりつてき短音階の導音どうおんかもしれないですよね?

ハテナ君

はい?


ハナ先生

「ファ×」ならgis mollギスモールの導音に当たりますね。

短音階の導音というからには、「半音上がっている」という意味合いが大事になってきます。

それを勝手に「ソ」に直されては、かえって演奏者に混乱こんらんまねきます。逆に分かりづらくなるんですよ?

確かに、異名同音的転換いめいどうおんてきてんかんという手段により、読み替えを行うことは不可能ではありませんが、それをやるなら理論的な裏づけが必要で、例えば転調てんちょうするときや……(クドクド)

ハテナ君

あー、何言ってんのか全然分かんねー。先生って、怒るとこうなるんだ……


ハナ先生

ハテナ君?

聞いてます?


ハテナ君

すみませんでしたー!



ハナ先生

今日の授業は、ここまで。

次の授業はコチラ↓です

音名(英語・日本語)
「ドレミファソラシド」は、 英語で「CDEFGABC」、 日本語で「ハニホヘトイロハ」 です。 変化記号は、英語だと ♯シャープ……sharp ×ダブルシャープ……double sharp ♭フラット……fl...

ハナ先生

私の話を聞いてくれてありがとね。

じゃあまたね♪

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