問題
問題:A durの導音の増4度下の音が主和音の第3音となる短調の自然短音階の下中音は何ですか。日本語で答えなさい。
解説
A dur(イ長調)の導音は「ソ♯」です。今回は長調ですが、短調でも同じ音になります(a moll〔イ短調〕の導音も「ソ♯」)。
「導音」と言われたら、主音(音階のⅰ番目の音)の短2度(半音)下を思い浮かべましょう。
A durの主音は「ラ」、「ラ」の短2度下は「ソ♯」、ということですね。
「ソ♯」の増4度下は、「レ」です。
幹音(白鍵)だけの4度音程を確認しておきましょう。
「ファ – シ」だけ増4度で、あとは完全4度です。
「レ – ソ」は完全4度なので、「レ – ソ♯」は増4度→「ソ♯」の増4度下は「レ」というわけです。
「レ」が主和音の第3音となる短調は、h moll(ロ短調)ですね。
主和音というのは、主音の上に2つ音を積み上げた和音になります。他にも「下属和音」とか「属和音」というのもありまして、「主和音」「属和音」「下属和音」をまとめて主要三和音といいます。
「第3音」の「3」は「3度」の「3」です。なので、3度下に三和音の根っこの音(根音)があります。
「3度」と言っても、「短3度」なのか「長3度」なのか。
答えは短3度です。
短調の主和音は、短三和音になります。三和音の基本は「明るい」か「暗い」か、です。
明るい三和音は長三和音、暗い三和音が短三和音です。
短三和音の中にある音程を見てみましょう。
根音と第3音が短3度になっています。なので、
- 「レ」が第3音となる短三和音→「シ・レ・ファ♯」の和音
- 「シ・レ・ファ♯」の和音が主和音→「レ」の短3度下が主音→「シ」が主音
- 「シ」が主音の短調→h moll
となるわけです。
ちなみに、「レ」が主和音の第3音となる長調は、B dur(変ロ長調)になります。
下中音とは、音階のⅵ番目の音のことです。
下中音は主音の短6度上(長3度下)です。
「シ」の短6度上は「ソ」になります。
「ソ」の日本語は「ト」なので、答えは「ト」ということです。
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