音程

「音程が合っている」という言い方は間違っているのか(音程:コラム)

投稿日:2018年1月7日 更新日:

 

おはようございます。ハナです♪

 

今日は「音程が合う」という言葉についてお話していきます。

「音程って何?」っていう人はコチラへ!

音楽人なら知っておきたい「音程」の話(音程:その1)

 

(今の段階では覚えてなくていいことは緑の字で書きます)

 

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「音程が合う」という言い方

 

「ねえ。音痴の人に『音程が合ってないよ』って言うでしょ?」

 

私そんなひどいこと言わないけど。

 

「先生は言わないかもしれないけど。

言う人もいるでしょ?」

 

いますね。

 

「それって間違ってるの?」

 

うん。間違ってると思う。

音痴の人に「音痴!」ってハッキリ言うなんて、

ちょっとひどいと思うなー……

 

「いや、そうじゃなくて。

音程って、『近い』か『遠い』か、でしょ?」

 

お? おう。

『狭い』か『広い』か、でもあるね

 

「だよね。

『合う』か『合わない』か、ではないでしょ?

だから、『音程が合ってない』って、おかしな言い方じゃない?」

 

なるほど、そういうことか(・8・)

 

「しかも音程って、音が二つないとダメでしょ?

音程 = 二つの音の高さの違い

なんだから。

でも人間の声って、同時に二つの音出せないじゃん?

おかしくない?」

 

ふむふむ、いいところに気がついたね

 

一人の力では、限界がある。

「ド」の音と「ミ」の音を、

一人で同時に歌うなんて、できない

 

だから、一人の人間は

一つの音しか出せない

 

なのに、一人の人間に向かって

「音程が合ってない」って言うのはおかしい、と?

 

「そういうこと!」

 

えっと、ね。

間違ってないよ?

 

「音程が合ってない」という言い方は、

間違ってない。

 

「……なんで?」

 

正しい音の高さ

あのさ、音痴の人て、

正しい音の高さで歌ってると思う?

 

「思いません」

 

だよね?

音痴は、正しくない音の高さで歌ってる

 

はい、今

二つの音がでてきました

 

「え???」

 

正しい音

と、

正しくない音

 

この二つ

 

音程の話をするなら、

音が二つないとダメなんでしょ?

 

正しい音の高さと、

音痴が歌う音の高さ。

この二つで音程を数えればOK

 

「いや、でも……

正しい音なんて鳴らないじゃん」

 

ん?

 

「音痴が歌ってるとき、

正しい音なんて実際に鳴らさないでしょ?」

 

実際に鳴っていなくてもいいの

「もし正しい音が鳴っていたら?」で考えればOK

 

正しい音と、正しくない音

これで二つの音だ!

 

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「合う」って何?

「二つの音があるのは分かった。

でもやっぱり、『音程が合ってない』はおかしいと思う」

 

音程は「近い」か「遠い」か。

だから、「合う」という言葉はおかしい

ってことかな?

 

「うん」

 

じゃあ、「合う」ってどういう意味かね?

辞書で調べてみようか

あ・う【合う】

①一つになる。

②調和する。かなう。「服が――・う」

③基準に一致する。「答えが――・う」

④当てはまる。「型に――・う」

⑤引き合う。損にならない。「この仕事は――・わない」

⑥《動詞の連用形に付いて》互いにする意味を表す。「慰め――・う」

引用元:山田俊雄・吉川泰雄編(1981)『角川新国語辞典』(p.5)角川書店.(※一部記号等省略)

 

「よく分からん。

ってか、見方が分からん」

 

……正直でよろしい。

 

 

とりあえず、

「③基準に一致する。」

これの意味さえ分かればOK

 

「音程が合っている」の「合う」は、

③基準に一致する」という意味です。

 

「基準に一致する……?」

 

そう。

「答えが合う」の「合う」も、

「③基準に一致する」って意味だよ

 

さっきの辞書にも、

「③基準に一致する」の横に

「答えが――・う」(→「答えが合う」)

って書いてあるね

 

 

じゃあ、

「答えが合う」って、どんなときに言う?

 

「……学校のテストのとき、とか?」

 

そうだね。

「自分の書いた答え」と、

「正しい答え」。

この二つが同じとき、

「答えが合う」って言うよね?

 

「うん。

それが、『基準に一致する』ってことなの?」

 

その通り。

正しい答え = 基準

同じ = 一致する

ってこと

 

自分の書いた答えが、基準と一致する

→ 答えが合う

 

ね?

 

だから、「音程が合っている」は正しい

 

「なるほどねー。

……あれ? なんでこんな話になったんだっけ?」

 

音程の話をするためですよ!

ここからが大事だ

 

ねえ、

音痴の人って、どうしたらいいと思う?

どうすれば上手に歌えるようになる?

 

「んー。がんばって練習する?」

 

そうだね。

がんばって練習したら、正しくない音はどうなる?

 

「正しい音になる!」

 

そう!

そのとき、「音程が合う」んだね!

 

「………………ん?」

 

テストのとき、

「自分の書いた答え」と

「正しい答え」が

同じだったら、

「答えが合う」って言うんでしょ?

 

歌を歌うときだって、

「自分の歌った音」と

「正しい音」が

同じ高さだったら、

「音程が合う」って言うんです

 

「……同じ高さ……同じ音程?」

 

そう、同じ音程。だから、

こんな感じだね。

 

音程 = 二つの音の高さの違い

だよね?

同じ音程 = 二つの音の高さが同じ

だから、

同じ音程 = 音程が合っている

ってことだね!

 

「な~~る~~ほ~~ど~~ね~~!!!」

 

まとめとあとがき

最後にまとめます。

・「音程が合っている」という言い方は、正しい

 

「雑なまとめだなあ」

 

疲れたんだよ!!

 

……あのね。

「音程が合う」の「合う」は、

「③基準に一致する」っていう意味

って言ったでしょ?

 

「おう」

 

でもね

他の①でも②でも④でもよかったの

 

「…………は?」

 

「音程が合う」の「合う」は

「①一つになる。」「②調和する。」「④当てはまる。」という意味もあるってこと

 

 

「え? じゃあ今までの説明って、何だったの???」

 

安心して。

①②④の、どの意味でも

「音程が合う」という言い方は間違ってないから♪

 

でもね、言葉って難しいんだよねー……

だから、これ以上のことは……国語の先生にでも聞いてください(笑)

 

「いい加減だなあ……」

 

いい加減なぐらいが丁度いいと思うなー、私は

 

言葉って、どんどん変化していくものだし、

いちいち「正しい!!」「正しくない!!」って騒ぐもんじゃないと思うよ

 

「はいはい、そーですか」

 

てなわけで、今日はこの辺で。

ここまで読んでくれてありがとね!

 

ばいばい!

 

 

次の記事

これは何度!? 指を使った音程の数え方(音程:その2)

 

 

参考文献

1 山田俊雄・吉川泰雄編(1981)『角川新国語辞典』(p.5)角川書店.

 

 

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