ザックリと言えば、長調は明るい感じ、短調は暗い感じです。
ですが、長調と短調にはもっとハッキリとした違いがあります。
これから詳しくわかりやすく説明していきます。
楽譜が読めなくても大丈夫。楽譜は使いません!
<スポンサーリンク>
授業
それでは、授業を始めます
長調と短調は、使っている音階が違う
長調は明るい感じの曲、短調は暗い感じの曲です。
ですが、感じ方は人それぞれです。
私が「明るい曲だなあ」って感じても、
他の人にとっては「いや、暗く感じるんだけど……」ってなることもあると思います。
そう考えると、「明るい」とか「暗い」とかって、よくわからなくなってきますよね。
じゃあ、「長調と短調の違いはよくわからないのか」というと、そうではありません。
長調と短調は、ハッキリと違いがあります。
長調と短調は、使っている音階が違うのです。
さて、「音階」という難しそうな言葉が出てきました……。
今回、できるだけ難しい言葉は使わずに説明するつもりです。
ですが、次の3つの言葉は最低限覚えてもらいたいです。
- 音階
- 全音
- 半音
難しそうな言葉ですが、大丈夫、超わかりやすく解説しますので!
全音と半音
音階について理解するには、「全音」と「半音」がわかってないといけません。
これから、鍵盤を使って説明していこうと思います。
鍵盤の見方がよくわからなくても大丈夫です。
「ドレミファソラシド」って書いときますから!
さて、「レ」のところを見てください。
「レ」の隣って、どこですか?
普通に考えれば、「レ」の隣は「ド」と「ミ」ですよね。
でも、鍵盤を上から見ると、違ってきます。
上から見ると、「レ」の隣は、この黒い鍵盤のとこ↓になります。
実は、これが半音です。
鍵盤を上から見たときの隣が、半音なのです。
例えば、「ド」の半音上は、ここ↓です。
そして、半音2個分が全音です。
例えば、「ミ」の全音下は「レ」です。
全音と半音については、こちら↓で詳しく解説しています。
音階とは? ハ長調の音階は「ドレミファソラシド」
全音と半音について分かれば、音階についても分かるはずです。
音階とは、あるルールを守って並んでいる音のことです。
ルールを作って、そのルールを守って音を並べれば、音階になるのです。
「長調と短調は、使っている音階が違う」と、さっき言いました。
どう違うのかというと、ルールが違うということなのです。
じゃあそのルールってなにか?
ここで出てくるのが、全音と半音です。
ハ長調を例に、これから詳しくわかりやすく説明していきましょう。
ハ長調は、「ドレミファソラシド」という音階を使っています。
「ドレミファソラシド」は音階なのです。
ということは、「ドレミファソラシド」にもルールがある、ということです。
さて、ここで聞きたいことがあるのですが、
「ド」と「レ」は全音ですか? 半音ですか?
そう、全音ですね。全音は半音2個分です。
じゃあ、「レ」と「ミ」は?
「ミ」と「ファ」は?
時間があるかたは、「ファ」と「ソ」、「ソ」と「ラ」、「ラ」と「シ」、「シ」と「ド」もやってみてください。
答えは、
「ド」と「レ」……全音
「レ」と「ミ」……全音
「ミ」と「ファ」……半音
「ファ」と「ソ」……全音
「ソ」と「ラ」……全音
「ラ」と「シ」……全音
「シ」と「ド」……半音
上から、全音、全音、半音、全音、全音、全音、半音。
略して全全半全全全半。
実は、これがルールなんですよ。
ハ長調の「ドレミファソラシド」は、「全全半全全全半」というルールで作られているのです!
長調と短調の違い
「全全半全全全半」は長調のルールです。
これを並べ替えて「全半全全半全全」にすると、短調になります。
これが長調と短調の違いで、一番大事なところです。
実際に、さっきの「ドレミファソラシド」を短調にしてみましょうか。
「全半全全半全全」になるように、「ドレミファソラシド」を変えるのです。
「ドレミファソラシド」の中の三つの音を半音下げれば、「全半全全半全全」になります。
時間があるかたは、どの音を半音下げるのか考えてみてください。
答えは、
「ミ」と「ラ」と「シ」を半音下げる、です。
ここで、♭(フラット)という記号を使うと便利です。
♭(フラット)は、半音下げる、という意味です。
「ミ」と「ラ」と「シ」に♭(フラット)を付けると、こうなります。
「ドレミ♭ファソラ♭シ♭ド」
鍵盤で見てみましょう。
「全半全全半全全」になってますよね?
さて、実際に音で聴いてみましょうか。
ちなみに、普通の「ドレミファソラシド」はこんな感じ↓です。
どうですか?
「ドレミ♭ファソラ♭シ♭ド」の方が暗く感じませんか?
このように、全音と半音を並べ替えれば、聴いた感じも変わります。
長調の「全全半全全全半」は明るい感じに、
短調の「全半全全半全全」は暗い感じになる、ということです。
長調の曲を短調にしてみる
ここに、ハ長調の曲があります。
聴いてみてください。
(もともとはト長調の曲ですが、わかりやすくするためにハ長調に変えてあります。)
この曲を「ドレミ」に直すとこうなります。
「ソ ドレミファソ ド ド ラ ファソラシド ド ド」
これを短調にしてみましょう。
どうすれば短調になるでしょうか?
答えは、「ミ」と「ラ」と「シ」に♭(フラット)を付ける、です。
そう、さっき「ドレミファソラシド」を短調にしたときと同じです。
さっきは「ドレミファソラシド」という音階の中の音に♭(フラット)を付けましたが、
曲になっても同じです。
曲の中の「ミ」と「ラ」と「シ」に♭(フラット)を付ければいいのです。
こんなふうに。
「ソ ドレミ♭ファソ ド ド ラ♭ ファソラ♭シ♭ド ド ド」
実際に聴いてみてください。
長調のほうももう一度ここ↓に置くので、短調と聴き比べて見てください。
どうですか?
長調と短調、聴いた感じがだいぶ違いますよね!
まとめ
曲を聴いたとき、長調は明るく感じ、短調は暗く感じる。
そこにはハッキリとした違いがあり、
長調と短調は使っている( )が違うのである。 ー 答えを見る具体的には、音の並び方に違いがある。
全音を「全」、半音を「半」とすると、長調は
「( 全全半全全全半 ・ 全半全全半全全 )」、 ー 答えを見る短調は
「( 全全半全全全半 ・ 全半全全半全全 )」、 ー 答えを見るという音の並びになっている。
<スポンサーリンク>
今日の授業はここまで。
こちらの授業↓では、ハ長調について解説しました。
これを読めば調についてさらに理解できるでしょう
コメント